Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme

Aozora Bunko

そしていま目をさますとこの子がいるじゃありませんか。」

彼女は、ふしぎそうに笏の顔をみた。笏は、その妻が夢見ている間に、自分が彫刻家の家のまわりにいたこと、そこの子供をみたことなどを、思い出した。その事を彼女に話をしておいて、

「あの彫刻家がね、おくさまによくお目にかかりますとそう言っていた、なんでもないときにね。」

「ええ、わたくし町へ出ようとしてあそこの前をとおりますと、いつでも私の方を眺めなすって大そうさびしい顔をなすっていらっしゃいますの。いつだったか、ふいに何かのはずみにご挨拶をしてしまって、それからまだ黙礼だけいたしますの。」

笏は、女の顔をみながら己れもやはりそれと同じい、むしろ好意に似たものをおぼろげながら心に感じた。

「あの人は妻をなくしてから、ああしてぼんやりしているらしい、あの子供とふたりきりらしいんだよ。」

「え、そりゃわたくしもぞんじていますの。それにあのお子さんときたら、まるでこの子に生きうつしなんですもの。」

女は、いまさらのように童子の顔と、己がこころにある俤とを見くらべるような目色をした。

「全くふしぎなほどよく似ている。