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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme

Aozora Bunko

」

杉原はこういうと、それが私だけの前でつくろって言っているのではないように思われた。かれは優しい美しいものには、それと同じい柔らかい気もちになることができたが、そうでないものには、かれらしい病的な悒としい気分になるらしかった。

が、赤児は、一日ずつ咳をしつづけた。それに喘息の気もありそうであったが、いつもの事で、気にかけようもなく、毎日、医者は一度ずつ来てくれた。玄関に靴音がし、そうしてすぐ樋口さんの白い夏服をみると、赤児は、すぐ直覚的に泣き出した。

「どうも困るなア、そう嫌われてしまっては!」

樋口さんはしまいに裏木戸からこっそり庭へ廻り、そうして、

「どうですか、寝ていますか。」と、こ声でいい光る夏服をみせまいとした。そういう注意深いところも、何んだか私にはたいへん好ましかった。

「目をさましていますよ。そっとして。」

「咳は?」

「ときどき出ます。それにぜいぜいやるんです。」

「啖がきれないんでしょう。啖のきれる薬を上げましょう。じゃ失礼。」

樋口さんは、そういうと又裏木戸からかえって行った。――が、赤児は、それから二日たつと、青いダルい顔をし、しきりに咳をしはじめた。