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Japanische Klassiker mit Furigana

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やみのしらが

文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会

沼田 一雅

Lesen Sie 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会 (やみのしらが) von 沼田 一雅 (ぬまたいちが) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.076 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

のだ、同じ顔、同じ姿でしかも黙って此方を向いて今にも自分の方へ来そうなので、もう彼も堪らなくなったから、急いで母家へ駆けこんで床へ入ったが、この晩は、とうとう一晩、如何しても寝られないので仕方なく徹夜をした。

一度ならず二度までもあまりといえば不思議なので翌朝彼は直に家主の家へ行った、家主の親爺に会って今日まであった事を一部始終談して、一躰自分の以前には如何な人が住んでおったかと訊ねたが、初めの内は言を左右にして中々に真相を云わなかったが終にこう白状した、その談によると、何んでもこの家を建てた人と云うのは某華族へ一生奉公に上っていた老女だそうだ。この婆さん真実の身内というものがない、その関係もあったろうが、元来が上方者の吝嗇家だったから、御殿奉公中からちょびちょび小金を溜めて大分持っていたそうだ、しかしもう齢が齢なので屋敷も暇を貰って自分は此処へ一軒新らしく家を建てたが、何分にも老先の短かい身に頼り少いのが心細く、養子を貰ったそうだ。ところが不幸にもその養子になった男が頗る放蕩無頼の徒で、今まで老婆が虎の子の様な溜めておいた金を、何時しか老婆を騙し騙し浪費して、終に最早すっかり無くなった