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Japanische Klassiker mit Furigana

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いととりぬま

文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会

長谷川 時雨

Lesen Sie 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会 (いととりぬま) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.080 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

」という伝言をせねば、自分の重い役が一生とれぬ心地もするので、てくてく中妻の里を忘れもせずに商業しながら探ねてあるくと、或日言われた通りの、門構えの家を探ねあてたのでした。薬売りは顫えあがったそうで、兎に角主人にあって、その顛末を語りますと、主人のいわれるには、思い当ることがあるというのです。そのお家は近江源氏佐々木家と共に、奥州へ下向されたという古い家柄で、代々阪上田村麿将軍の旧跡地に、郷神社の神官をしていらっしゃるとかで、当主より幾代か前の時、長く病らって、一間に籠ったまま足腰のきかなかったおばあさんが、ふと陰をかくして、行方知れずになったということがあるというのです。そこで水の底で助けて帰されたことを、薬売りが咄しますと、主人も驚いたには違いありませんが、その御主人の言葉に「毎年秋祭りの前後に、はげしい山おろしが吹荒れると、中妻のおばあさんが来たということを、里の者は何の訳か言いつたえている。春の祭りがすむころ吹くと、おばあさんが帰ったという。」ときいて、薬売りがぞっとしたのは、水の底にいたおばあさんが「私はこんなに遠くにいても、家のことや村のことは守っている。