Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しゃこう
斜坑
夢野 久作
Lesen Sie 斜坑 (しゃこう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.977 Zeichen · 39 Bildschirme
フワリフワリと一週して、やがて不等辺三角形に折れ曲った一つの空間を作りつつ、福太郎の身体を保護するかのように徐々と地面へ降りて来た。それに連れて半分粉炭に埋もれた福太郎の安全燈が、ポツリポツリと青い光りを放ちつつ、消えもやらずに揺らめいたのであった。
けれどもその安全燈の光りは、やがて又、赤い煤っぽい色に変るうちに、次第次第に真暗くなって消え失せてしまったかと思われた。それはこの時福太郎の頭の上から、夥しい石の粉が、黒い綿雪のようにダンダラ模様に重なり合って、フワリフワリと降り始めたからであった。そうしてその黒い綿雪が、福太郎の腰の近くまで降り積って来るうちに、いつの間にか小降りになって、やがてヒッソリと降り止んだと思うと、今度はその後から、天井裏に隠れていた何千貫かわからない巨大な硬炭の盤が、鉄工場の器械のようにジワジワと天降って来て、次第次第に速度を増しつつ、福太郎の頭の上に近付いて来るのが見えた。そうしてやがてその硬炭の平面が、福太郎の前後を取巻く三つの炭車に乗りかかると、分厚い朝鮮松の板をジワリジワリと折り砕きながらピッタリと停止した……と思うとそのあとから、又も夥しい土の滝が、炭車の外側に流れ落ちて来たのであろう。