Japanische Klassiker mit Furigana
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だんぺん(に)
断片(Ⅱ)
寺田 寅彦
Lesen Sie 断片(Ⅱ) (だんぺん(に)) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.380 Zeichen · 5 Bildschirme
困難であるかという事実の一例にはなると思う。
六
司馬江漢の随筆というのを古本屋の店頭で見つけたので、買って来て読んでみた。こういう書物は縁のない方であるが、何か理化学方面に関する掘出物でもあるかと思ったからである。
春信の贋物をかいたという事で評判のよくない人ではあるが、随筆を読んでみると色々面白い事が書いてある。ともかくも「頭の自由な人」ではあったらしい。日本人の理化学思想に乏しい事を罵ったり、オリジナリティのない事またそれを尊重しない事を誹ったりしているが、大正の現在でも同じような事を云っている人が多いから面白い。
朝顔の色を見て、それから金山から出る緑砂紺砂の色、銅板の表面の色などの事を綜合して「誠に青色は日輪の空気なる(?)色なるを知る」などと帰納を試みたりしているのもちょっと面白かった。
新しもの好き、珍しいもの好きで、そしてそれを得るためには、昔の不便な時代に遥々長崎まで行くだけの熱心があったから、今の世に生れたら、あるいは相当な科学者になったかもしれない。そして結局何かしら不祥な問題でも起してやはり汚名を後生に残したかもしれない。