Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme
一 当座、米と塩とを与うべし。後日には、竈の年貢、一年赦しあるべし。家失いたる者には御合力のお沙汰あるべし。市、この夏より立つべし。盆には、踊りあるべし。
一 馳せおくれまじき事。各※(二の字点、1-2-22)見あいて、寝盗人家におくな。構えて、重罪たるべし。
山々は日ならずして人間で埋まった。木は伐られ、道は拓かれ、彼処にも一塁、ここにも一塁、やがて一大要塞地圏の現出が思われた。
が、事実の工事は、そう容易でない。その一塁といえ、望楼陣舎も要る。濠や築堤の工もある。山麓は鹿砦を繞らし、中腹には迷路を作り、一ノ柵、二ノ柵、三の木戸と畳み上げて、敵が攻め口として登りそうな道の上には巨木巨石を蓄えて置くなど、戦略的施設も随所に多い。
殊に、第一戦区の、東野山から堂木山までの間は、柵と塹壕で、蜿蜒と繋がれた。この土掘りだけでもたいへんである。その大土木もわずか二十日程で完了していた。この力の中には文字どおり老いも女も子供も参加していた。笊に一杯の土を抱えてよたよた運ぶ婆すら見えた。乳呑み子を持つ女房が湯沸かし場で炊ぎする姿もあった。もとよりそれ自体の力は多足というに足らない。