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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme

Aozora Bunko

その距離感が、何となく日頃から、ここの守兵に安易を抱かせていたことは否み難い事実だった。

――来れ。としている所へ敵は来ない。よもやここへは、と恃んでいるらしい虚を知るやいな、敵は疾風を作して襲うて来る。

大岩山は、たしかに油断していたのである。瀬兵衛は、地だんだ踏んで、味方を罵った。

「――熊田孫七はおらぬかっ。榧野五助は何しておるっ。森本道徳、山岸監物、はや出合え出合え。鳥飼平八っ、馬印をこれへ立てよ」

「おうっ、参りました」

「殿ッ。これにおられましたか」

各※(二の字点、1-2-22)が各※(二の字点、1-2-22)を、求め合っていたものとみえ、そこに立った馬簾を見、瀬兵衛の声を知ると、忽ち、組々の物頭と、その手兵とが駈け集まって、瀬兵衛を中心に、まんまると一陣を作した。

「寄手の勢は、柴田の甥、玄蕃允盛政が采配か」

「御意です」

鳥飼平八が答えた。

「人数は?」

と、瀬兵衛、たたみかけて訊ねる。

「一万とはありませぬ」

「ひと手か。ふた手か」

「二軍に見えます。玄蕃の勢は、庭戸ノ浜から麓へ襲せかけ、また、一手は、不破彦三、徳山五兵衛、などの一隊、尾野路山の間道をとって、山腹から迫って参りまする」