Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme
各※(二の字点、1-2-22)、日頃鍛えた脛にものをいわせて急げや」
――次に、使命をさずけた。
「二十人は、垂井、関ヶ原、藤川、馬上、長浜のあいだ、行く先々の村民に触れて、日暮れなば、松明を道々に灯しおくこと。また、道の邪げとなる手車や牛や木材などは往来に置くな。子供らは悉く家のうちに抱え入れ、危うき橋はすぐ繕らえ置けよ――と大声にて触れつつ走れ」
「はいっ」
右端から二十人は、一斉にうなずいた。後の三十人には、さらに、こう命令が降った。
「爾余の者どもは一散に、長浜へと急ぎに急ぎ、城内の留守居とも力を協せて、町の年寄、村々の百姓に告げ渡し、われらの通る途々に、木之本まで隙間もなく、兵糧を並べ置けと申せ。湯水、松明、馬糧なども供えおけと布令いたせ。――戦いおわらば、汝らにも、褒美あろうぞ。――早や行け」
健卒五十名は、すぐ駈け去った。
秀吉もまた、直ちに、
「馬をっ。馬を」
と、左右に促して、脇坂甚内の曳いて来た黒駒へ乗りかけていた。すると、
「殿。しばらく」
不意に誰か駈け寄った。氏家広行であった。秀吉の鞍にすがりついて、武者たる者が、声なく泣いているのである。