Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme
「御多事の中、過分なおもてなしを賜わりましたが、今日帰国の途につきたいと存じまして」
金森五郎八が一同に代って礼をのべた。秀吉はあっさり頷いて、
「左様か。帰国の上は、柴田殿へもよろしくいってくれい」
「御和談のこと、快くお誓い下されて、北ノ庄様にも、いかばかりお歓びかわかりませぬ」
「大儀大儀。筑前も、お汝らが使いに来てくれて心が軽うなった。とかくひとに喧嘩をやらせてみたがる世間のものは、これでがっかり致したろうがの」
「さてまた、その世上の口端をふさぐためにも、和議のお固め変りなしとの、ひと筆の御誓紙を、お認め賜わるわけにまいりますまいか」
これだった。今朝になって急に使者が気づいた肝腎なものは。
和談は予想外にすらとまとまったが、ことばとことばの上だけでは不安になって来たのである。
これを勝家へ告げるにしても、何か一札なくては、確約を得たというだけのものに過ぎない。――で、迚ものついでに、誓紙の交換を申し入れ、まず秀吉の証文を、この立ち際に求めたのだった。
「うム。それよ」
秀吉も同意のいろを満面に見せていった。
「こちらからも渡そうし、柴田殿からも、もろうておこう。