Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme

Aozora Bunko

「そう聞けば、見ずともよい。家の中の事をさせておけ。女房という役もなかなかよ。いや、御辺にも去年は、ここの留守という女房役をさせ申して、肩が重かったことであろ」

「西国へは、常に、不測あらば一死をもっての気を示して、ぐっと圧えてはおりましたが、一城の留守をお預かりしてみて、初めて、人を用うる難しさを知りましたわい。諸衆を一人の如く、また手足の如く動かすのは、まこと、難しいことで」

「難しいといえば難しい。やさしいといえばやさしい」

「それは、お殿のごとき器量にして――じゃあるまいか」

「なに。違う」

「いや、誰でもできることではない。おのずから、諸衆を率いる器であらねば」

「器」

「さればよ」

「姉の婿。秀吉は、そんなに小さく見ゆるかやい」

「小さいとはいわぬがな。――御殿の器量を称えたのじゃ。自然、諸侯を率いる器をそなえておらるるものと」

「器ではまだ駄目駄目。小さ過ぎるわえ。秀吉をさしていうには当らぬ」

「なぜな」

「いかに大きくあろうと、器には形がある、限度がある、容るるに足るものと、容れ得ぬものとあろうが」

「それは」

「一城を率いる者、それは器で足りよう。一郡を治める者、それも器でよい。