Japanische Klassiker mit Furigana
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しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
Lesen Sie 新潮記 (しんちょうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 155.541 Zeichen · 305 Bildschirme
という形容を使ったことがないけれど、あの人の意見にはそういうものを感じましたね、頗る壮烈……ずいぶん元気なもんです」
「攘夷行うべからず、先生がそう仰しゃったそうですが、また攘夷の説は国論と民心を統一するためだと仰しゃったそうですが」東湖の言葉には構わず秀之進はそう問いかけた、「それは本当に、そう仰しゃったのですか、そしてそれは先生おひとりのお考えですか水戸藩ぜんたいの思潮ですか」
「そういう質問には、わたしは返答をしないことにしている、どうしてかというと、言葉の応答では真実を伝えることがむずかしい、まったく言葉ほど不完全な、不自由きわまるものはない、どのようによく選みどれほど巧みに云いまわしても、そうすればするほど真実から離れてしまう、人と人とのあいだに或る程度の折り合をつけるほどのことしか言葉にはできない、梅田氏に云ったのも、いまそこもとの口から出たとおりではなかった、まるで違う意味になっているところもある、僅かに一人の口を通って来ただけでこのように変るのは、聞く者が意味をとり違えるというより言葉のもつ不完全さにあると思う、だからわたしは大抵の場合この種の質問に答えないことにしているのだ、しかし、よろしい、あんたには答えられる限り答えよう、いったいなにが知りたいのか」