Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんちょうき

新潮記

山本 周五郎

Lesen Sie 新潮記 (しんちょうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 155.541 Zeichen · 305 Bildschirme

Aozora Bunko

「まったく早水さんの剣はふしぎな味をもっていますね」

「そういう太橋さんもなかなかやるじゃないか、上原道場で二本と云われているだろう」

「鼻下の二本でしょう」

大助はそう云って笑い、さてというように坐り直した。座敷のほうでは梅八のさびた声で唄うのが聞えていた。

「さて五六日まえに校川さんがみえました」集まりの主題になったが、みんな盃を手にしたままだし、かくべつ密談をしているような風は誰もみせなかった、「精しいことは仰しゃりもせず、うかがいも致しませんでしたが、かねての事をいよいよ実行する御決心のようにございました、それについてわたくしに、木曽駒の買付けと、大阪の倉にある銅鉄の積み出しを、さしずしだいにとり計らうようとの御命令でございます」

「それは亀阜荘さまと連絡をとったうえのことかしらん」

「おれは初耳だな」平馬が不審げに首を振った、「だいいち左近さまは、まわりでそういう話がでるたびに、暴挙だと仰せられているくらいだ、高松を出て来るまでそんなはなしはなかったよ」

「それは校川さま御自身でもそう仰しゃっていました、高松とはもちろん、江戸屋敷のかたがたとも別行動のようでございます」