Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんちょうき

新潮記

山本 周五郎

Lesen Sie 新潮記 (しんちょうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 155.541 Zeichen · 305 Bildschirme

Aozora Bunko

「そうだ、あのときは根も葉もないことで宗兵衛にこちらから謝罪させたが……あれが事実になったのだ」

「……と申しますと」

「結どのが今宵みえて、問題の二人を匿まってくれと仰しゃる、しかも二人をつれて来ておいでだ」

「……お預かりなさいましたか」

「致し方あるまいが」

「……みつかりますな」

「来月お国入りの供へまぎれこまして高松へ送るつもりだ、それまでそこもとの家へたのみたい、拙者は覘いの的だから」

「それはよろしゅうございますが」平蔵はそういうとすぐ、「それよりも、新島八十吉が急にお国おもてへまいったというおはなしで」

「あああれは拙者が申しつけた」

「……と仰しゃると」

「例の亀阜荘さまの密使、早水秀之進とやら申す者を追えと命じてやったのだ」

「そうでしたか」平蔵は合点がいったという風に微笑した、「わたくしはまた新島がとつぜん高松へ出立し、寅寿どのが御来訪と聞きまして、なにか大事でもしゅったいしたかと存じました、しかし校川一派に気づかれは致しますまいか」

「その心配はあるまい、御帰藩の先触れと申しひろめてあるし、役目を果したらそのまま高松へゆく手筈だから」内膳はそういいながら、しかしふと宙へ眼をはしらせて独り言のようにつぶやいた、「だが八十吉一人でよかったか、どうかだ」