Japanische Klassiker mit Furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Lesen Sie 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.330 Zeichen · 497 Bildschirme
朝になれば
あんな光った星は消えてしまうじゃありませんか
誰でもいい!
思想も哲学もけいべつしてしまった、白いベンチの女の上に
臭い接吻でも浴びせて下さいな
一つの現実は
しばし飢えを満たしてくれますからね。
家に帰る事が、むしょうに厭になってしまった。人間の生活とは、かくまでも侘しいものなのか! ベンチに下駄をぶらさげたまま横になっていると、星があんまりまぶしい。星は何をして生きているのだろう。
星になった女! 星から生まれた女! 頭がはっきりする事は、風が筒抜けで馬鹿のように悲しくなるだけだ。夜更け、馬に追いかけられた夢を見た。隣室の唸り声頭痛し。
(二月×日)
朝から雪混りの雨が降っている。寝床で当にならない原稿を書いていると、十子が遊びに来てくれた。
「私、どこへも行く所がなくなったのよ、二三日泊めてくれない?」
羽根のもげたこおろぎのような彼女の姿態から、押花のような匂いをかいだ。
「二三日泊めることは安いことだけれど、お米も何もないのよ、それでよかったら何日でも泊っていらっしゃい。」
「カフエーのお客って、みんなジュウみたいね、鼻のさきばかり赤くしていて、真実なんかと云うものは爪の垢ほどもありやしないんだから……」