Japanische Klassiker mit Furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Lesen Sie 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.330 Zeichen · 497 Bildschirme
私のペンは不思議なペン。
私は地図のようなものを書いてみる。まず、朝鮮まで渡って、それから、一日に三里ずつ歩けば、何日目には巴里に着くだろう。その間、飲まず食わずではいられないから、私は働きながら行かなければならない。
一寸疲れて来る。
夜、あいなめを焼いて久しぶりに御飯をたべる。涙があふれる。平和な気持ちになった。
(五月×日)
なまぐさい風が吹く
緑が萌え立つ
夜明のしらしらとした往来が
石油色に光っている
森閑とした五月の朝。
多くの夢が煙立つ
頭蓋骨が笑う
囚人も役人も 恋びとも
地獄の門へは同じ道づれ
みんな苛めあうがいい
責めあうがいい
自然が人間の生活をきめてくれるのよ
ねえ そうなんでしょう?
夢の中で、わけもわからぬひとに逢う。宿屋の寝床で白いシーツの上に、頭蓋骨の男が寝ている。私をみるなり手をひっぱる。私はちっとも怖わがらないで、そばへ行って横になった。私は、なまめかしくさえしている。
眼がさめてから厭な気持ちだった。
寝床の中で詩を書く。
納豆売りのおばさんが通る。あわてて納豆売りのおばさんを二階から呼びとめて、階下へ降りてゆくと、雨あがりのせいか、ぱあっと石油色に道が光っている。