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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんぱん ほうろうき

新版 放浪記

林 芙美子

Lesen Sie 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.330 Zeichen · 497 Bildschirme

Aozora Bunko

生きている事も愉しいではありませんか。真実に何だか人生も楽しいもののように思えて来た。皆いい人達ばかりである。初秋だ、うすら冷たい風が吹いている。侘しいなりにも何だか生きたい情熱が燃えて来るなり。

(十月×日)

お母さんが例のリュウマチで、体具合が悪いと云って来た。もらいがちっとも無い。

客の切れ間に童話を書いた。題「魚になった子供の話」十一枚。何とかして国へ送ってあげよう。老いて金もなく頼る者もない事は、どんなに悲惨な事だろう。可哀想なお母さん、ちっとも金を無心して下さらないので余計どうしていらっしゃるかと心配しています。

と思う。

「その内お前さん、俺んとこへ遊びに行かないか、田舎はいいよ。」

三年もこの家で女給をしているお計ちゃんが男のような口のききかたで私をさそってくれた。

「ええ……行きますとも、何時でも泊めてくれて?」

私はそれまで少し金を貯めようと思う。こんな処の女達の方がよっぽど親切で思いやりがあるのだ。

「私はねえ、もう愛だの恋だの、貴郎に惚れました、一生捨てないでねなんて馬鹿らしい事は真平だよ。こんな世の中でお前さん、そんな約束なんて何もなりはしないよ。