Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
新編 銀河鉄道の夜
Lesen Sie 新編 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.030 Zeichen · 274 Bildschirme
ある年やっぱり苗が二いろあったから、植えたあとでも二いろあった。だんだんそれが大きくなって、葉からはトマトの青いにおいがし、茎からはこまかな黄金の粒のようなものも噴き出した。
そしてまもなく実がついた。
ところが五本のチェリーの中で、一本だけは奇体に黄いろなんだろう。そして大へん光るのだ。ギザギザの青黒い葉の間から、まばゆいくらい黄いろなトマトがのぞいているのは立派だった。だからネリが云った。
『にいさま、あのトマトどうしてあんなに光るんでしょうね。』
ペムペルは唇に指をあててしばらく考えてから答えていた。
『黄金だよ。黄金だからあんなに光るんだ。』
『まあ、あれ黄金なの。』ネリがすこしびっくりしたように云った。
『立派だねえ。』
『ええ立派だわ。』
そして二人はもちろん、その黄いろなトマトをとりもしなけぁ、一寸さわりもしなかった。
そしたらほんとうにかあいそうなことをしたねえ。」
「だからどうしたって云うの。」
「だからね、二人はこんなに楽しくくらしていたんだからそれだけならばよかったんだよ。ところがある夕方二人が羊歯の葉に水をかけてたら、遠くの遠くの野はらの方から何とも云えない奇体ないい音が風に吹き飛ばされて聞えて来るんだ。