Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
新編 銀河鉄道の夜
Lesen Sie 新編 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.030 Zeichen · 274 Bildschirme
それからまるで風のよう、あらしのように汗と動悸で燃えながら、さっきの草場にとって返した。僕も全く疲れていた。
ネリはちらちらこっちの方を見てばかりいた。
けれどもペムペルは、
『さあ、いいよ。入ろう。』
とネリに云った。
ネリは悦んで飛びあがり、二人は手をつないで木戸口に来たんだ。ペムペルはだまって二つのトマトを出したんだ。
番人は『ええ、いらっしゃい。』と言いながら、トマトを受けとり、それから変な顔をした。
しばらくそれを見つめていた。
それから俄かに顔が歪んでどなり出した。
『何だ。この餓鬼め。人をばかにしやがるな。トマト二つで、この大入の中へ汝たちを押し込んでやってたまるか。失せやがれ、畜生。』
そしてトマトを投げつけた。あの黄のトマトをなげつけたんだ。その一つはひどくネリの耳にあたり、ネリはわっと泣き出し、みんなはどっと笑ったんだ。ペムペルはすばやくネリをさらうように抱いて、そこを遁げ出した。
みんなの笑い声が波のように聞えた。
まっくらな丘の間まで遁げて来たとき、ペムペルも俄かに高く泣き出した。ああいうかなしいことを、お前はきっと知らないよ。