Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
新編 銀河鉄道の夜
Lesen Sie 新編 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.030 Zeichen · 274 Bildschirme
ギイギイギイフウ。ギイギイフウ。」
実に彗星は空のくじらです。弱い星はあちこち逃げまわりました。もう大分来たのです。二人のお宮もはるかに遠く遠くなってしまい今は小さな青白い点にしか見えません。
チュンセ童子が申しました。
「もう余程来たな。天の川の落ち口はまだだろうか。」
すると彗星の態度がガラリと変ってしまいました。
「へん。天の川の落ち口よりお前らの落ち口を見ろ。それ一ぃ二の三。」
彗星は尾を強く二三遍動かしおまけにうしろをふり向いて青白い霧を烈しくかけて二人を吹き落してしまいました。
二人は青ぐろい虚空をまっしぐらに落ちました。
彗星は、
「あっはっは、あっはっは。さっきの誓いも何もかもみんな取り消しだ。ギイギイギイ、フウ。ギイギイフウ。」と云いながら向うへ走って行ってしまいました。二人は落ちながらしっかりお互の肱をつかみました。この双子のお星様はどこ迄でも一緒に落ちようとしたのです。
二人のからだが空気の中にはいってからは雷のように鳴り赤い火花がパチパチあがり見ていてさえめまいがする位でした。そして二人はまっ黒な雲の中を通り暗い波の咆えていた海の中に矢のように落ち込みました。