Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんろう

新郎

太宰 治

Lesen Sie 新郎 (しんろう) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.625 Zeichen · 14 Bildschirme

Aozora Bunko

純白のさらし木綿を一反、腹から胸にかけてきりりと巻いている。いつでも、純白である。パンツも純白のキャラコである。之も、いつでも純白である。そうして夜は、ひとり、純白のシイツに眠る。

書斎には、いつでも季節の花が、活き活きと咲いている。けさは水仙を床の間の壺に投げ入れた。ああ、日本は、佳い国だ。パンが無くなっても、酒が足りなくなっても、花だけは、花だけは、どこの花屋さんの店頭を見ても、いっぱい、いっぱい、紅、黄、白、紫の色を競い咲き驕っているではないか。この美事さを、日本よ、世界に誇れ!

私はこのごろ、破れたドテラなんか着ていない。朝起きた時から、よごれの無い、縞目のあざやかな着物を着て、きっちり角帯をしめている。ちょっと近所の友人の家を訪れる時にも、かならず第一の正装をするのだ。ふところには、洗ったばかりのハンケチが、きちんと四つに畳まれてはいっている。

私は、このごろ、どうしてだか、紋服を着て歩きたくて仕様がない。

けさ、花を買って帰る途中、三鷹駅前の広場に、古風な馬車が客を待っているのを見た。明治、鹿鳴館のにおいがあった。私は、あまりの懐しさに、馭者に尋ねた。