Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Lesen Sie 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.562 Zeichen · 179 Bildschirme
売れましたら、観音像の代金と一緒に、お手数でも、こちらへすぐにお送り願います。このたびは、あなた様にもいろいろ御手数をかけるわけですが、御礼として縞の羽織を差上げたいと思います。それはいま九郎助が持っているのです。ちょっと粋な縞で、裏の絹もずいぶん上等のものです。九郎助は駕籠かきのくせに、おしゃれな男で、あの羽織をむやみに着たがりますので、私は一時借してやってそのままになっているのです。決してくれてやったのではありませんから、どうか九郎助から取り上げてあなた様がお召しになって下さい。あんな恩知らずの九郎助には、もっともっとこらしめを見せてやりたいと思います。かまいませんから、あれを九郎助から取上げてやって下さい。あなた様は色が白いから、きっとあの羽織はお似合いの事と思います。私は色が黒いのであの羽織は少しも似合いませんでした。墨染の衣だけでも似合うかと思いの他、私は肩幅が広いので弁慶のような荒法師の姿で、狼に衣の例に漏れず、何もかも面白くなく、既に出家していながら、更にまた出家遁世したくなって何が何やらわからず、ただもう死ぬるばかり退屈で、
歎きわび世をそむくべき方知らず、吉野の奥も住み憂しと言へり