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Japanische Klassiker mit Furigana

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たびへでて

旅へ出て

宮本 百合子

Lesen Sie 旅へ出て (たびへでて) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.067 Zeichen · 13 Bildschirme

Aozora Bunko

頭も顔もひとっくるめにまんまるちくて目までがまんまるだ。

生意気に「はっぴ」を着て筆のさやの様なもも引をはいた足に柄にもない草鞋をいつも履いて居る。

牛乳を家々に配る事と子牛のお守りが役目で寒さに風一つ引かずに暗いうちから働く。

牧場には十八九頭の牝牛と一匹の勢の強い種牛が居るほか二年子が三匹と当年子が一つ居てかなり賑って居る。

その中の四匹の子牛のお守りをするのだ。

体が小形なので子牛でもふざけて走りだすと繩を握って居る小僧はひきずられる。

私が行くと子牛の背や喉をこすりながらいろいろの事をはなした。

退屈な時にペンペン草の満ちた牧場に座って小牛の柔かな体を抱えながらこの子の話をきくのは愉快な事の一つだ。

小さいくせになれて居るので牛の鳴声をききわけてききもしない私に、

ほら又鳴いた。枯草呉れろってな。

なんかと得意になって云ったりする。

子牛のお守にふさわしい児だ。

可愛いんで泥たんこの田舎道を私の家まで六本の牛乳を運ぶのがみじめだったんで牧場から帰りにさっき私達の目の前でしぼって消毒した牛乳のあついのを下げて帰ったりする事もあった。

可愛らしいと思ったばかりで名をきく折はなかった。