Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんのでんせつ
日本の伝説
柳田 国男
Lesen Sie 日本の伝説 (にほんのでんせつ) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.931 Zeichen · 207 Bildschirme
これではあまりに片方へ寄り過ぎるというので、伊万里方から頼んで、十三塚という所まで引き下ってもらって、その野原で馬から下りて、酒盛り食事をしました。その時用いたのは栗の木の箸でしたが、それを記念のために、その場所にして帰って来ますと、後に箸から芽を出して、そこに栗の木が茂りました。不思議なことには毎年花が咲くばかりで、実はならなかったといい伝えております。(松浦昔鑑)
これと同じ様な話は気をつけていると、まだいくらでも知っている人が出て来ます。以前はほんとうにそんなことがあったと思っていた者が多かったので、永い間皆が覚えていたのであります。里でも山の中でも村の境でも、神のお祭りをする大切な場所には、必ず何か変った木が伐り残してありました。それが近江の花の木の如く、種類の非常に珍しいものもあれば、また向島の相生の樟のように、枝振りや幹の形の目につくものもありましたが、最も普通には、同じ年齢の同じ木を二本だけ並べて残したのであります。そうして置けば、すぐに偶然のものでないことが後の人にもわかったのであります。
そうして一方にはお祭りの折りに限って、木の串または木の枝を土にさす習慣がありました。