Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんのでんせつ
日本の伝説
柳田 国男
Lesen Sie 日本の伝説 (にほんのでんせつ) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.931 Zeichen · 207 Bildschirme
(遠江国風土記伝)
何にもせよ、目が一つしかないということは、不思議なもの、またおそるべきもののしるしでありました。奥州の方では、一つまなぐ、東京では一つ目小僧などといって、顔の真中に眼の一つあるお化けを、想像するようになったのもそのためですが、最初日本では、片目の鮒のように、二つある目の片方が潰れたもの、ことにわざわざ二つの目を、一つ目にした力のもとを、おそれもし、また貴みもしていたのであります。だから月輪兵部が、大蛇の眼を射貫いたという話なども、ことによると別に今一つ前の話があって、その後の勇士のしわざに、間違えてしまったのではないかと思います。
飛騨の萩原の町の諏訪神社では、又こういう伝説もあります。今から三百年余り以前に、金森家の家臣佐藤六左衛門という強い武士がやって来て、主人の命令だから是非この社のある所に城を築くといって、御神体を隣りの村へ遷そうとした。そうすると、神輿が重くなって少しも動かず、また一つの大きな青大将が、社の前にわだかまって、なんとしても退きません。六左衛門この体を見て大いにいきどおり、梅の折り枝を手に持って、蛇をうってその左の目を傷つけたら、蛇は隠れ去り、神輿は事故なく動いて、御遷宮をすませました。