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Japanische Klassiker mit Furigana

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かにのかい

日本の怪談(二)

田中 貢太郎

Lesen Sie 日本の怪談(二) (かにのかい) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.664 Zeichen · 171 Bildschirme

Aozora Bunko

為作は平蜘のようにしていた頭をちょっとあげて、左脇に並んで坐っている源吉の横顔を見た。

「お前もお詫びをしろ」

源吉は平気であった。

「お諏訪様は、怒りゃしないもの、呼んでみようか」

「こ、これ、何を云う」為作はあわてて遮って、「そ、そんな、もったいないことをしてはならんぞ、なんぼ何も知らん小供じゃ云うても、そんことをしては、神様のきついおとがめがあるぞ」

「だってお諏訪様は、おらの云うとおりにしてくれるのだもの」源吉はすまして云って手を合せながら、「お諏訪様、お諏訪様、ちょいと出ておくんなさい」

「しっ、これ、そ、そんなことを申しあげては、ならんと云うに、聞きわけがない奴じゃ」為作はそう云ってからまたべったりと平蜘のように頭をさげて「お聞きくださいまし、こんな物の判らん小供でございます、どうかお気になされないようにお願いいたします」

一心になってあやまっている為作の耳に嬉しそうな源吉の声が聞えて来た。

「お諏訪様が出て来た、お諏訪様が出て来た、お祖父さん、お諏訪様が出て来た」

「なに」為作はお詫びの詞を忘れたように顔をあげて前を見た。

「見えるでしょう、お諏訪様が、おいらの方を向いて来る」