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Japanische Klassiker mit Furigana

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かにのかい

日本の怪談(二)

田中 貢太郎

Lesen Sie 日本の怪談(二) (かにのかい) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.664 Zeichen · 171 Bildschirme

Aozora Bunko

寝ていた本家を起して、すこし都合があるからと、預けてあった金の中から五十両を無理から貰って、急いで我家へ帰って来た老婆は、仏壇の間へ入るとともに驚きの声を立てた。老婆の挙動に不審を抱いて、その後から尾行して来た本家の主人は、その声を聞くと家の中へ飛び込んで来た。そこには神楽の衣裳を着た二人の男が、俯向きになって血を吐いて死んでいた。その傍には赤鬼と青鬼の面もあった。

血を吐いて死んでいた者は、その附近に出没する博徒であった。二人は老婆から金を騙取する目的で、村の鎮守の神庫を破って、其処から神楽の装束を持ち出したものであった。そして、その二人を殺した餅も、やはり金に眼をつけた村の悪漢の所為であったが、その悪漢も日ならず村はずれの松並木の下で磔殺せられた。

老婆はその夜のうちに孫婿の許へ引移った。