Japanische Klassiker mit Furigana
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かにのかい
日本の怪談(二)
田中 貢太郎
Lesen Sie 日本の怪談(二) (かにのかい) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.664 Zeichen · 171 Bildschirme
狸も人をたぶらかした。村の老人が通っていると、狸が木の葉を身につけて人間に化けているので、「そんなことでは駄目だ、こういうふうにしろ」と、云って狸を欺して袋に入れ、殺して汁にたいたと云うこともあった。
しばてんが麦のかさうれ時に出て、夕方野に遊んでいる小供を伴れて往った。そのしばてんは小坊主になって人が通りかかると、「相撲とろか、相撲とろか」と、云っていどんだ。小坊主の癖に生意気だから投げ飛ばしてやろうと思って、相撲をとってみると反対に投げ飛ばされるので、これはおかしいと思ってまたかかって往くとまた投げ飛ばされる。そうして小坊主を対手にしていると朝になって通りかかった者に注意せられ、気が注いてみると己は荊棘と相撲をとって血みどろになっている。そのしばてんの一種のえんこうは水に泳いでいる子供の肛門をぬいた。
生霊がとり憑き、犬神がとり憑き、道を歩いていると七人御先が来て、それに往き逢った者は熱病にかかった。海では風の静な晩、船幽霊の漕ぐよいよいよいと云う櫓の音が聞えた。
某夏の微月の射した晩、夜学会をやっていた仲間の少年達と台場の沖という処へ旗奪に往ったことがあった。