Japanische Klassiker mit Furigana
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あべいちぞく
日本の文学 3 森鴎外(二)
Lesen Sie 日本の文学 3 森鴎外(二) (あべいちぞく) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.545 Zeichen · 140 Bildschirme
姉はいたつきを垣衣、弟は我が名を萱草じゃ。垣衣は浜へ往って、日に三荷の潮を汲め。萱草は山へ往って日に三荷の柴を刈れ。弱々しい体に免じて、荷は軽うして取らせる」
三郎が言った。「過分のいたわりようじゃ。こりゃ、奴頭。早く連れて下がって道具を渡してやれ」
奴頭は二人の子供を新参小屋に連れて往って、安寿には桶と杓、厨子王には籠と鎌を渡した。どちらにも午餉を入れる子が添えてある。新参小屋はほかの奴婢の居所とは別になっているのである。
奴頭が出て行くころには、もうあたりが暗くなった。この屋には燈火もない。
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翌日の朝はひどく寒かった。ゆうべは小屋に備えてある衾があまりきたないので、厨子王が薦を探して来て、舟で苫をかずいたように、二人でかずいて寝たのである。
きのう奴頭に教えられたように、厨子王は子を持って厨へ餉を受け取りに往った。屋根の上、地にちらばった藁の上には霜が降っている。厨は大きい土間で、もう大勢の奴婢が来て待っている。男と女とは受け取る場所が違うのに、厨子王は姉のと自分のともらおうとするので、一度は叱られたが、あすからはめいめいがもらいに来ると誓って、ようよう子のほかに、面桶に入れたと、木の椀に入れた湯との二人前をも受け取った。