Japanische Klassiker mit Furigana
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うつりが
日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江
近松 秋江
Lesen Sie 日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江 (うつりが) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.306 Zeichen · 300 Bildschirme
「あなた私をうっちゃってゆくんだもの」
「お前、私と一緒に歩くのがさもさも怠儀そうだから」
やっと葭町から人形町の見えるところまで来たことに気がつくと、お宮は、
「あなた、私は身体が悪いんですから、もうお帰んなさいッ」そんな棄て辞をいっておいて、ついと先に立って駆けていった。
私は、思いきって帰ってしまうかと思ったが、何で面白くもない加藤の家の二階にそのまま戻れるものか。またのめのめとお宮の後を追うて一と足後れに置屋に舞い戻って来ると、
「一体どうしたんです? 今宮ちゃん、息をはずませて帰って来て、雪岡さんと喧嘩をしたって、それっきり、何にもいわないで二階に上ってしまいましたよ。……若い人たちのすること私どもに分らない」主婦は、長火鉢の向うに私を坐らせて微笑い微笑いいった。
「あなた方あんまり仲が好すぎるんですよ」
「そんなこともないですがな」私も笑った。
「ほんとにどうしたんです。私、あんな浮気な人嫌い。といっていましたよ。あなたどうかしたのでしょう」
「はははは。そうか、じゃわかった。さっきねえ、此家を出てから、私戯談に此家の菊ちゃんのことを、あの女好きな人だって、ほめたの。