Japanische Klassiker mit Furigana
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たわらとうだ
日本の英雄伝説
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の英雄伝説 (たわらとうだ) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.666 Zeichen · 84 Bildschirme
腕は赤さびのした鉄のように堅くって、銀のような毛が一面にはえていました。
みんなは綱の武勇をほめて、また新しくお酒を飲みはじめました。
二
「七日の間腕を預けておくぞ。」
こういい残した鬼の言葉を綱は忘れずにいました。それで万一取り返されない用心に、綱は腕を丈夫な箱の中に入れて、門の外に、
「ものいみ」
と書いて張り出して、ぴったり門を閉めて、お経をよんでいました。
六日の間は何事もありませんでした。七日めの夕方にことことと門をたたくものがありました。綱の家来が門のすきまからのぞいてみますと、白髪のおばあさんが、杖をついて、笠をもって、門の外に立っていました。家来が、
「あなたはどなたです。」
と聞きますと、おばあさんは、
「綱のおばが、摂津の国渡辺からわざわざたずねて来ました。」
といいました。
家来は 気の毒そうに、
「それはあいにくでございました。主人はものいみでございまして、今晩一晩立つまでは、どなたにもお会いになりません。」
といいました。するとおばあさんは悲しそうな声で、
「綱は小さい時母に別れたので、母親の代わりにわたしがあの子を育ててやったのです。