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Japanische Klassiker mit Furigana

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たわらとうだ

日本の英雄伝説

楠山 正雄

Lesen Sie 日本の英雄伝説 (たわらとうだ) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.666 Zeichen · 84 Bildschirme

Aozora Bunko

こんどの戦は前の時に劣らず随分苦しい戦争でしたけれど、三年めにはすっかり片付いてしまって、義家はまた久し振りで都へ帰ることになりました。ちょうど春のことで、奥州を出て海伝いに常陸の国へ入ろうとして、国境の勿来の関にかかりますと、みごとな山桜がいっぱい咲いて、風も吹かないのにはらはらと鎧の袖にちりかかりました。義家はその時馬の上でふり返って桜の花を仰ぎながら、

「吹く風を

なこその関と

思えども

道も狭に散る

山桜かな。」

という歌を詠みました。

これは「風が中へ吹きこんで来てはいけないぞといって立てた関所であるはずなのに、どうしてこんなに通り道もふさがるほど、山桜の花がたくさん散りかかるのであろう。」といって、桜の散るのを惜しんだのです。

五

八幡太郎の名はその後ますます高くなって、しまいには鳥けだものまでその名を聞いて恐れたといわれるほどになりました。

ある時、天子さまの御所に毎晩不思議な魔物が現れて、その現れる時刻になると、天子さまは急にお熱が出て、おこりというはげしい病をお病みになりました。そこで、八幡太郎においいつけになって、御所の警固をさせることになりました。