Japanische Klassiker mit Furigana
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たわらとうだ
日本の英雄伝説
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の英雄伝説 (たわらとうだ) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.666 Zeichen · 84 Bildschirme
為朝は大島へ渡ると、
「おれは八幡太郎の孫だ。この島は天子さまから頂いたものだ。」
といって、島を討ち従えてしまいました。そのうち方々にかくれていた為朝の家来が、一人二人とだんだん集まって来て為朝につきました。
「九州よりはずっと小さいが、また為朝の国ができた。」
こういって、為朝はここでも王さまのような威勢になりました。
ある時為朝は海ばたに出て、はるか沖の方をながめていますと、白いさぎと青いさぎが二羽つれ立って海の上を飛んで行きます。為朝はそれをながめて、
「わしかなんぞなら知らないが、さぎのような羽の弱いものでは、せいぜい一里か二里ぐらいしか飛ぶ力はないはずだ。それがああして行くところを見ると、きっとここからそう遠くないところに島があるにちがいない。」
といって、そのまま小船にとび乗って、さぎの飛んで行った方角に向かってどこまでもこいで行きました。
その日一日こいで、海の上で日がくれましたが、島らしいものは見つかりません。夜はちょうど月のいいのを幸いに、またどこまでもこいで行きますと、明け方になって、やっと島らしいものの形が見えました。
為朝はだんだんそばへよってみますと、岸は岩がけわしい上に波が高いので、船が着けられません。