Japanische Klassiker mit Furigana
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たわらとうだ
日本の英雄伝説
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の英雄伝説 (たわらとうだ) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.666 Zeichen · 84 Bildschirme
そして鎧や兜は笈の中にかくして、背中に背負って、片手に金剛杖をつき、片手に珠数をもって、脚絆の上に草鞋をはき、だれの目にも山の中を修行して歩く山伏としか見えないような姿にいでたちました。
二
六人の武士はいくつとなくけわしい山を越えて大江山のふもとに着きました。たまたまきこりに会えば道を聞き聞き、鬼の岩屋のあるという千丈ガ岳を一すじに目ざして、谷をわたり、峰を伝わって、奥へ奥へとたどって行きました。
だんだん深く入って行って、まっくらな林の中の、岩ばかりのでこぼこした道をよじて行きますと、やがて大きな岩室の前に出ました。その中に小さな小屋をつくって、三人のおじいさんが住んでいました。頼光はこんな山奥で不思議だと思って、これも鬼の化けたのではないかと油断のない目で見ていますと、おじいさんたちはその様子を覚ったとみえて、にこにこしながら、ていねいに頭を下げて、
「わたくしどもは決して変化でも、鬼の化けたのでもありません。一人は摂津の国から、一人は紀伊の国から、一人は京都に近い山城の国から来たものです。あの山の奥に住む酒呑童子のために妻や子を取られて残念でたまりません。