Japanische Klassiker mit Furigana
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いも
日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二)
佐左木 俊郎
Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二) (いも) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.241 Zeichen · 54 Bildschirme
」
鶴治は狡るそうに眼を丸くして、拳を開いて見せた。亀吉は手早く、鶴治の掌の中に光っているものを引浚った。
「嫌んだ! この銭は、皮が剥げるもの。」
「ほだべさ。その銭は、疹になってんのだもの。亀だって、※(「くさかんむり/嘛のつくり」、第4水準2-86-74)疹になったどき、身体中の皮が剥げだべ? ほして癒ったベ? この銭も、蟇口さ入れて置けば、遣うどきまでに、ちゃんと癒ってんのだ。」
「嘘だから嫌んだあ! お母あ、銭けろ。」
亀吉は強請りながら、銅貨の上に被せてあるバットの銀紙を、少しずつ剥取った。
「汝等が、姉さ餞別出来るようなら、姉は何も親の側から離れねえでもいいのだ。」
母親は小豆鍋を掻廻しながら言っていた。
竈の下を焚きながら、黙り続けて焔先を視つめていた父親の捨吉は、だんだん瞼が熱くなって来た。そして大粒の涙が一つ、するするっと頬の上へ転がり出した。
*
膳が並べられ出すと、息詰るような涙ぐましい気持で、捨吉爺はもう堪らなくなって来た。同時に、お房に対して、父親としての申訳を言わずには居られなかった。
「お房! 汝あ、恨むんなら、煉瓦場を恨めよ。