Japanische Klassiker mit Furigana
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いも
日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二)
佐左木 俊郎
Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・11 「文芸戦線」作家集(二) (いも) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.241 Zeichen · 54 Bildschirme
時折に、荷車を曳いて人糞をあげに行くだけが、以前に自分の住んでいた部落との纔かな繋がりであった。
併し又それが、以前の小作人仲間と自分との気持を、纔かながらに繋ぐ機縁となっていた。甚吉は人糞をあげに行って、どうかすると、工場通いをしている人達に行き会うことがあった。そして、昔のことや現在のことや未来のことに就いて立話をした。けれども、重次郎に行き会って立話をするのは、それ以来今度が始めてであった。
「おめえの方はどうだえ? 甚さん、その後の具合は……」
重次郎は機嫌よく微笑んでいたが、その顔には、何処となく憔悴した影が流れていた。
「うむ。俺の方はまあ、どうにかやってるが、なあに、相変らず追われ通しだ。おめの方はどうだ? 少しは景気がいいのか?」
「景気がいいどこじゃねえ。悪くて仕様がねえよ。日給一円八十銭で、家族七人と来ちゃ、景気のいい筈がねえじゃねえか? そんで、近近のうちに何んかおっ始まりそうなんだよ。」
「やっぱりな。やっぱり、じゃ、工場だなんて大きな顔していても、景気はよくねえんだな?」
「工場は景気がいいんだ。工場の方じゃ、どんどん儲かって、又、分工場を建てるって話だからな。