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Japanische Klassiker mit Furigana

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はかい

日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)

加藤 一夫

Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一) (はかい) von 加藤 一夫 (かとうかずお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.312 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

それからその反対の側を、

それからその横側を、

それからそのたて側を

そして何時の間にかお前はその内容をひき出してたのしむで居る。

どんな科学者もお前程には精密な研究をしないだろう

お前はもうあの紙鳶を覚えて居る

お祖父さまから贈って下さった

あのお前の好きな紙鳶を

「坊や、紙鳶は」

お母さまがたずねると

お前はきょろきょろとあたりをみまわして

そしてついにそれを見つける、

お前はまた電燈を覚えた、

時間をも、小母さまをも、せつやをも、お父さまをも、お母さまをも

そしてトウトウの鳴きごえをも

兵隊さんのカッパカッパをも

おお、坊や

智恵づくにつれてお前も益々かわゆくなる

お父さまの胸には愛情が春の陽のようにふくらむで来る、

親の愛だ、

お父さま自身にもわからぬ愛だ、

お前は此の愛をむさぼる、

飽くことも知らず此の愛を吸う

そしてお父さまも愛の報酬を――歓喜――をうける

だが坊や、ゆるしてお呉れ

お父さまは時々さびしくなるのだ

お前を見て居るとさびしくなるのだ

お前は成長する

お父さまは衰える

自分の仕事の半分もしないうちに

お父さまはもうお前のために働かねばならぬ

まるで、お前を育てることが唯一の使命ででもある