Japanische Klassiker mit Furigana
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じょきゅう
日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集
細井 和喜蔵
Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・7 細井和喜蔵集 (じょきゅう) von 細井 和喜蔵 (ほそいわきぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.732 Zeichen · 33 Bildschirme
そして今度行ったのは浅草の千歳という肉屋である。亀甲亭にいる頃知り合になった洋菜屋の世話で行ったのだ。
千歳には洋食部と和食部(といってもすき焼専門だが、)と、それから他に旅館とがあって女給仲居が凡そ五十人もいた。始め登恵子は洋食部の方へ志願したのであるが、今都合が悪いから一ヵ月和食の方で働いてから廻すという約束で、取りあえずお座敷女中を働くことになった。
千歳の主人は先ず彼女に髪の結い方を変更すべく命令した。登恵子は随分情なかったが金儲のためなら詮方ないと諦めて日本髷のカモジや櫛など一切の道具を買い整えて馴れぬ銀杏返しを結った。そして日本前掛をかけて働いていると、二日目の朝女将が、
「お前、気の毒だが旅館の方へ二三日手伝に行っておくれ。彼方に女中が足りなくて困っているそうだから。」と言うのであった。
登恵子にとっては似体も知れぬ旅館などへ行くことは甚だ迷惑であったが、僅か二三日の手伝くらいならこれも仕様がないと思って言わるる儘に其方へ手伝いに行った。ところがその日不図した拍子に良人の許から来た端書を見られたのである。すると女将は怖ろしい権幕で、
「お前にはこんなつきものがあるのだね、家には亭主有ちなんか置けないから出て行っておくれ。