Japanische Klassiker mit Furigana
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
Lesen Sie 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 154.771 Zeichen · 313 Bildschirme
と云ったが、藩兵は「我々の方は、未だその御沙汰なければ通しがたし」と云う。再三、押し問答の上、薩兵の方では、「然らば、御所へ伺う間暫く待たれよ」と云う事になったので、滝川播磨守は、土地の豪家村岡某の家に入り休息していると、薩長の兵はいつの間にか村岡の家を包囲し、石橋の上には大砲二門を引きすえ、今にも発砲しそうな擬勢を示したので、播磨守は形勢の険悪なるを察して、引き退いた。
午後四時を過ぎる頃、桑名、高松、松山の藩兵が、鳥羽街道を圧して上って来た。今度は、薩兵と中島、東池の辺で出会った。
桑名藩より、徳川殿今度勅命により召寄せらるるにより、先手の者上京する由を告げたが、薩兵聴かず、問答を重ぬる裡、薩州より俄に大砲を打ち出したが、最初の一発に桑名の兵、十数人打ち重って倒された。これが鳥羽伏見の戦の最初の砲火である。両軍銃火を交えて戦ったが、幕軍は行軍のままの隊形だったし、小銃が少いものだから、薩長のために、打ちすくめられて、死傷頗る多かった。
幕軍が下鳥羽まで退却して、夜の十時近く夜食を喰っているところを、京軍更に夜襲して、一大激戦となったが、幕軍再び敗れて退いた。