Japanische Klassiker mit Furigana
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
Lesen Sie 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 154.771 Zeichen · 313 Bildschirme
決して、浅井長政を馬鹿にしたのではなく、信長は長政に対しては、これまでにも、可なり好遇している。
だが、信長の越前発向を聞いて、一番腹を立てたのは、長政の父久政である。元来、久政は長政十六歳のとき、家老達から隠居をすすめられて、長政に家督を譲った位の男故、あまり利口でなく、旧弊で頑固であったに違いない。信長の違約を怒って、こんな表裏反覆の信長のことだから、越前よりの帰りがけには、きっと此の小谷城へも押し寄せて来るに違いない。そんな危険な信長を頼むよりも、此方から手を切って、朝倉と協力した方がいいと云った。長政の忠臣遠藤喜右衛門、赤尾美作などは、信長も昔の信長とは違う、今では畿内五州、美濃、尾張、三河、伊勢等十二ヶ国の領主である。以前の信長のように、そんな不信な事をやるわけはない。それに当家と朝倉とが合体しても、わずか一国半である。到底信長に敵するわけはない。この際は、磯野丹波守に一、二千の兵を出し、形式的に信長に対する加勢として越前に遣わし、只管信長に頼った方が、御家長久の策であると云ったが、久政聴かず、他の家臣達も、久政に同意するもの多く、長政も父の命に背きがたく、遂に信長に反旗を翻して、前後から信長を挾撃することになった。