Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Lesen Sie 日本婦道記 (にほんふどうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.649 Zeichen · 27 Bildschirme
、途はすぐ前にひらけていますのよ、手を伸ばしてお捉みになればいいのですわ」
「それはそうかもしれないけれど」
弥生はためらいぎみな、云いわけをするような調子でこう云った、
「加内はいまのお役が性に合っているからとお断わり申したのでしょう、それにおんなの口からお役目のことなど云えはしませんからね」
「そういうお姉さまのお考えも、いまのお役が性に合っているというお義兄さまのお考えも、沈んだように動きのないこの家の生活からくるのではないでしょうか」
小松は片手で部屋の中をぐるっと撫でるようなしぐさをした、
「こういうお暮しぶりからまずお変えになるのよ、お姉さま、時どきはお部屋のもようを変えてごらんなさいまし、お花を活けるとか、お道具の位置を移すとか、襖を張り替えるとか、お姉さまもたまにはお召物を違えたりお化粧をなすったりしなければ、……そうすれば家のなかも活き活きとなるし、しぜん気持も動いてきますわ、お姉さまのお考えも、お義兄さまも、ええ、きっともう少しは出世のお欲が出てくると思います」
こういう言葉を辱かしめでないと否定するためには、姉いもうとの近しさとか、親しい劬りという感情につかまらなくてはならなかった。