Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にほんふどうき

日本婦道記

山本 周五郎

Lesen Sie 日本婦道記 (にほんふどうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.765 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

詫びていたのですよ」

でもと姑は云いかけてつと膝を寄せ、両手をそっとさし出した、そして菊枝が自分の手を添えると、それを犇とにぎりしめながら云った、

「でもわたしは、ねえ菊枝どの、わたしは此処へ移るとすぐから、きっとあなたが来てお呉れだと思っていました」

「姑上さま」

「きっと来てお呉れだと、……わたしはあなたのお気性を知っていましたからね」

菊枝は堪りかねて姑の膝へすがりついた、老母は片手でその肩をしずかにかい撫でてやった、すすりあげる菊枝の泣きごえに和して、裏の松林に蕭々と秋風がわたっていた。

付記 三年のちの安永九年、千坂家には閉門のゆるしがさがり、与市清高には江戸家老の命がくだった。登野村三郎兵衛が帰参したのはいうまでもあるまい。