Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんせいしんしけんきゅう
日本精神史研究
和辻 哲郎
Lesen Sie 日本精神史研究 (にほんせいしんしけんきゅう) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 208.277 Zeichen · 415 Bildschirme
「卯毛羊毛のさきにゐるちりばかりも、つくる罪の宿業にあらずといふことなし。」現世のある悪行はかつて行なわれたある悪行の結果として現われる。現在の自分の生はかつてあったある生の再来である。が「かつて行なわれ」、「かつてあった」ものはどこにあるか。総じて過去とはどこにあるか。空間的比喩を遮断して時間を考えるとき、この瞬間が過去未来を包含する永遠の相を示現してはいないか。一切の過去とは畢竟現前の生に内存するものではないか。しからば宿業もまたこの生に内存するものである。我々が生物として生きる限り、生物としての一切の衝動、本能を脱することができない。そうしてこの衝動、本能こそは、我々をこの世に生み、数知れぬ祖先をこの世に生んだその業縁である。しかもその数知れぬ祖先の衝動や本能は、現前の我々の衝動や本能を除いてどこに存在するか。すなわち数知れぬ年月の間つながって来た業縁は、我々の内なる業縁を除いてどこに存在するか。まことに我々はこの業縁のゆえにこの世に生存するのである。またこの世に生くる限りこの業縁を脱することもできない。だから業縁による行為は彼自身の行為であって他から付加されたものではない。