Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.240 Zeichen · 52 Bildschirme
ある。主家の秘蔵品をわって逃げ隠れをするとは思われないが、事実ならば妹を見つけだして主家へ詫びさせて、その将来をいましめなければならぬ。また無実ならばその真相をつきとめて妹の潔白を明かにしてやらなければならぬ、と心をきめた。
オソノは重太郎を世界一の偉い人と信じ、まずその妹の三枝子に愛されたい、誰よりも三枝子のよい友達でありたいとのみ望んで本当に姉妹よりも仲よしの二人であったのは、あるいはその原因の一ツが重太郎への一途の恋心のせいであったろうか。オソノは重太郎まで三枝子を一応うたぐるのが心外らしく、巡査の前も怖れずに、
「三枝ちゃんが瀬戸物をわったなんて、信じられません。人を疑るのは悪いことかも知れませんけど、ふき残されていた泥の足跡がたしかに二人の人の足跡なんです。大きさがずいぶんちがっていてハッキリ大小の別が分りました。きっと何かがあったんですわ」
「しかし、クラヤミで三枝子が花ビンにつまずいて倒れるようなことはありがちだね」
「いいえ。三枝ちゃんは手燭を持って立ちました。フトンをかぶっていましたけど、少しスキマがありましたから、三枝ちゃんの立去るのと一しょにだんだん暗くなったのを知っていました」