Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.372 Zeichen · 67 Bildschirme
新十郎はそう答えて笑った。
★
老師の話は淡々とあくまでも禅問答めいて呆気ないものだった。
「ああ。あの系図に過去帳のことか。故人がそのときここで書いたに相違ないが、ワシに花押をかけというから、ハンコで間に合わせてやったな。お経もあげてやらなかったな。浮世のことはハンコでタクサンのものだ。お経などはモッタイない」
「老師が故人の危険をさとって扉に向って走られたと承りましたが、コマ五郎があくまで止めだてしたことについては、どのようにお考えでしょうか」
「そんなことが分るかよ。あのズクニューめが。ワシを軽々と抱えて降りたバカ力はたいしたものだが、力持ちに利口がいたタメシはないものだ。アッハッハ」
何をきいても、この調子であった。
土佐八とその子波三郎を訪問したときはもッとひどい。
「コマ五郎親分が犯人だとは思われないが、どうして黙って手を後にまわしなすッたんでしょう」
と新十郎がきいても、
「知らないねえ」
まるでよその人の話をしているようだった。ただ反応があったのは、ダビ所の建築の仕掛をきいたときで、
「ダビ所の抜け道はどこに、どのように、仕掛けられていたのでしょうか」