Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.372 Zeichen · 67 Bildschirme
「とんでもない。山キの聟がお店の金を五万十万持ちだすのは当然ですよ。心配そうな様子なんぞ一度だって見せたことはありません。陽気で、気さくで、オーヨーな旦那ですよ」
「ほかに重二郎さんが身を隠しそうな御婦人は?」
「私が女中に附きそって旦那の身の廻り一切やっているのですよ。お店とお染ちゃんのところ以外に三十分寄り道しても私の目はごまかせませんや。お染ちゃんのほかには女もいなきゃア、仲間もいません。旦那にとってはお染ちゃんだけがかけがえのない恋人。そして、このお加久がかけがえのない親類で親友ですよ。旦那が私に相談せずに、身を隠す筈はないんだけど……」
「お加久さんは秋田生れですか」
「先祖代々の江戸ッ子で」
新十郎はお染に向って、
「お加久さんのお言葉を信用しないわけではありませんが、旦那はあなたに対してはお加久さん以上に遠慮も気兼ねもなかったと思いますが、なにか身にあまる不安がおありで、それが思わずふともれるような御様子は見えませんでしたか」
「見えませんでしたねえ。いつも陽気で、明るくッて」
「大旦那が生きながら葬式をなさることについて、どんなことを仰有ってましたか」