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Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.713 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

同じ便所にしても健康人のそれが病人のそれよりも感じがいい。けれども要するに便所そのものは有りふれている。しかしこの現場には有りふれていない何かがあるらしい。その妖気に気がつくと、にわかに川田に威厳がこもって彼自身が妖気を放つ一人の偉人の如くに見えた。

それと気がついた一人はナミ子であった。ナミ子は平凡な女だ。平凡な観察しかできなかった。しかしナミ子はこの人殺しを彼らが発見した直後の異様さは忘れることができなかった。その場には、ナミ子と川田とオトメの三人がいた。元々異様なオトメがそのとき更に異様な表現を示したのはフシギではないが、その異様さはいかにもただの異様さだった。川田の示したものと比較ができてそれが分った。ナミ子は思いだして人々にこう語った。

「殺されてる人のことに川田さまの注意がむけられてたのは一分足らずだったわ。私が気がついたとき、あの方の見ていたのは人ではなくて、人の周囲の物だったわ。殺された人を見ている目よりも真剣に見える目の色だったの。そして、燭台をかざしてグルグル歩いて一ツ一ツ見て廻ったわ。人殺しにとりのぼせて鵞鳥の喚くような声でオイノリしているオトメ婆さんなんてつくづく平凡でダラシがないと思ったのよ。