Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.755 Zeichen · 62 Bildschirme
それだけは信じてちょうだい。典六なんか道具だと思ってるだけだもの」
政子は冷く言い放った。彼らが本当に立ち去ると、小花は溜息をもらした。
「怖しい人たちね。姉さんが坂巻をひきいれてそんなことしていたのを、兄さんは知らなかったの」
「知らぬは亭主ばかり」
憮然と言葉もない久五郎の代りに、ハマ子がつぶやいた。
「じゃア、女中たちは知っていた?」
「ええ、薄々は。本当に見たのは私だけかも知れないけど」
「あんたという人は跫音がないのね。薄気味がわるい!」
「そうかしら」
ハマ子は上を向いてフッフと笑った。小花は見るもの聞くもの癪にさわらざるはない無念の思い満ち溢れて、
「ねえ、兄さん。乞食男爵一味が狙ってるように、たしかにナイショでお金を隠しておいてるのね。あの五万円といい、今度の三千円といい、あの人たちの云うように、本当はない筈のお金じゃありませんか。それに、私まで貧乏のマキゾエを食わせておいて、私にナイショのお金を隠しておくなんて、卑怯千万だわ。隠したお金をだしなさいよ。その半分は私に下さるのが当然よ。それを持ってこのウチを出るわ。あなた方のオツキアイは、もうタクサンよ。