Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.354 Zeichen · 49 Bildschirme
加助はヒマをだされて藤兵衛を恨んでいる。実直者だけに恨みが深いのさ。五ヶ月の貧乏ぐらしで、根性もひがんでいる。帰参がかなったのは嬉しいが、元へ戻ったところがタカが番頭じゃア仕様がない。貧乏をしてみると、魔がさして、よけい上をのぞむようになりがちなものさ。藤兵衛を殺してしまえば、犯人と疑られるのは三行り半をつきつけられたお槙と勘当された芳男の両名にきまっている。帰参がかなってヤレ嬉しやという加助が、疑われるわけはねえのさ。藤兵衛から放逐されるときまった修作が、藤兵衛なきのち、居すわるかどうかは分らないが、居すわるにしても、修作一人が番頭じゃア店のタバネができないから、世間に人望のある加助がむかえられて大番頭の地位につくのは火をみるよりも明かだ。アヤは胸に病いがあるから遠からず死ぬだろうし、川木の屋台骨は自然にそっくり加助のものになってしまう。世間に人望があるから、加助が主家をわが物顔にきりまわしても、誰も何とも云わねえのさ。加助はそこまで見ているぜ」
海舟はナイフと砥石をしまいこんだ。
「加助はいったん主家を辞去すると、裏から塀をのりこえて、土蔵へ忍びこんだのさ。