Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.951 Zeichen · 51 Bildschirme

Aozora Bunko

船内隈なく探したが、キンの良人八十吉と二ツの真珠は再び現れてこなかった。

★

畑中変死の報に面色を失ったのは大和であった。彼の頭に先ず閃いたことは真珠であった。さっそく彼を先頭に金庫を調べると、白黒二ツの大真珠のほかには小粒一つの異常もない。

「フン。たとえ腹の中へ呑みこんで隠しても、日本へ帰るまでには見つけだすぜ。船の外には出られないのだからな」

大和は一同を見渡してせせら笑った。船長の屍体は水葬にし部屋は綺麗に掃除させた。

「今から日本へ帰るまではオレが船長代理だ。不服のある者は言ってみろ」

彼はこう云いながら船長室のヒキダシから持ちだしたピストルをガチャつかせた。

「異議なしときまれば、これから船内の捜査だ。どこへ隠しても、天眼通大和の眼力、必ず探しだしてみせるからな」

今村、清松、八十吉の部屋から順次隈なく調べた。身体検査もしたが、どこからも現れてこない。ついで船員一人々々について同じように検査をしたが、徒労であった。大和はそれしきのことで落胆しなかった。一同に足止めし、数名の者を率いて船内隈なく調べたが、出てこない。大和は益々せせら笑い、